遠藤慈(えんどう いつく)の過去①
遠藤慈も、遠藤愛(えんどうめでる)と同様に、実験動物用途に開発された人造人間です。
大量生産されていた個体の中の、数少ない生き残りです。
森の奥に隠された研究所はある日爆破され、人造人間たちはほぼ死んでしまいました。
生き残った少年は、森の中をさまよい、拾われてとある教会に預けられました。
優しいシスターさんに育てられましたが文字をどうしても覚えられないのが悩み。
ある日教会は経営難のため閉鎖されてしまいます。
少年はある家に里親に出されましたが、奴隷同然扱いされてしまいそれが嫌で家出します。13歳くらいのころかな。
少年はスラム街で一人暮らしをし始めます。粗末なアパートで、冬も風呂場のシャワーはお湯が出てこないレベル。
近場の建設所で力仕事を主に始めました。小柄な体型なので子供扱いされたりバカにされつつ一生懸命働きます。
定期的に貧困者向けに炊き出しをしている小さな教会がありました。
少年はそこのシスターさんと話をするようになります。シスターの名前は「伊藤咲菜(いとう さかな)」
少年の初恋の人です。
ある日咲菜は教会の問題で遠くの街に異動になってしまいます。
少年は咲菜から木でできたロザリオと小さなサイズの聖書を貰いました。
…
このあと遠藤愛と出会い、名前に漢字を当ててもらい、「遠藤慈(えんどう いつく)」を名乗るようになります。
少年は、シスターに育てられ、初恋の人もシスターであることで、シスターを神聖化しているフシがあります。
なので遠藤愛が植物の研究に身を削っていることが面白くない。
咲菜からもらったロザリオと聖書は宝物で、それなりにキリスト教の信仰心があるのか、それとも咲菜への想いなのかよく分かっていない(?)